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2頭の子グマが生まれました

軽井沢町の東側は群馬県安中市と接しており、碓氷峠(960m)とふもとの横川駅(387m)の標高差は573mもあります。桜前線、少し遅れて新緑前線が斜面を上がってくるので、この時期に横川駅方面から来ると、季節が逆戻りしたような感覚を味わうことができます。

この日は、碓氷の森で冬眠した、あるメスグマを訪ねました。このクマは4才の時から追跡しており、今年で6才になります。

 


すでに冬眠穴から出て、スギ林の中で活動し始めていました。

 

双眼鏡でのぞいてみると、2頭の子グマも確認できました。

ツキノワグマは多くても2年に1回、1頭か2頭の子グマしか産みません。少なく産んで大事に育てる動物の代表格で、母グマは遊びたい盛りの子グマをコントロールし、外敵から守らなければなりません。今回は100mほどの距離を隔てていたのにも関わらず、耳をパラボナアンテナのように立てて、私たちの気配をとらえようとしていました。さらに、このメスグマにとって初めての子育てだからでしょうか。これまでに会ったことのあるベテランの母グマと比べて、より強く緊張している気がしました。

もちろん、緊張感の高まり=攻撃性の高まりとは必ずしも言えず、何とかしてやり過ごそうとすることがほとんどです。初夏の森には小さな子グマを連れた母グマがいることを想定して周囲に気を配り、見通しの悪い場所では鈴を鳴らすなどして、不意の出会いを避けましょう。緊張した母グマが出す「クパッ、クパッ」という破裂音を聞いたら、いったんその場を離れてください。

玉谷

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