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ヒグマの冬眠穴のようでした

クマが冬眠からあけた後、越冬環境の調査を行っています。この日は、浅間山の標高1778m地点で越冬したメスグマの冬眠穴に向かいました。

地元の方から「雪崩沢」と呼ばれる場所を通過しました。ここでは昔、何人もの方が雪崩に巻き込まれて亡くなられたそうです。細いとは言えない木々が軒並み押し倒されている光景に、雪崩の威力を感じます。


まだ雪が残る斜面を横切ってたどり着いた冬眠穴は、木がない草地の斜面にぽっかりと口を開けていました。


浅間山麓のツキノワグマが、根っこの下や倒木の下、岩、樹洞など、壁や天井になりうる硬いものがないところで冬眠するのは珍しいことです。たくさんの砂が手前に掻き出されており、かなりの部分を自分で掘ったものとみられます。キツネの古巣をリフォームした可能性はありますが、それにしてもここまで大がかりなのはあまり見かけません。ツキノワグマらしくなく、むしろ、何もない斜面に一から穴を掘って冬眠することのあるヒグマのようだなあと思いました。

玉谷

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