13才のメスグマが冬眠した穴の前から、センサーカメラを回収してきました。このメスグマは2頭の子グマを連れて4月23日に穴の中から現れ、しばらくの間、出たり入ったりしていましたが、5月11日を最後に撮影されなくなっていました。親子連れのクマとして、穴から離れる時期は例年並みだったと言えます。
親子連れのクマは、オスや単独のメスに比べて冬眠穴から出てくるのが遅く、穴から出た後も、すぐに遠くへは行きません。今年、浅間山麓のメスグマたちは行動範囲を広げるのが遅いようで、季節の進み方がゆっくりだからなのか、それとも出産したメスが多いからなのか気になるところです。引き続き、センサーカメラの回収を進めたいと思います。
ところで、このクマの冬眠穴の前にはけもの道がありました。
アナグマ。
ニホンジカ。
キツネ。
さまざまな形をした命。生を全うできるものもいれば、途中で失われてしまうものもいて、それらをひっくるめたものが森という世界なのだ、という現実を、センサーカメラの写真や先日確認した子グマの死から、改めて学んだ気がします。
玉谷