野鳥調査情報(2019年7月17日)
7月17日。毎月恒例の鳥類調査を実施しました。軽井沢野鳥の森の入り口から歩き始めると、ケラ池のベンチの足元に、オシドリ親子が並んでいましたよ。写真のいちばん左がお母さん。座っているのが子どもたちです。このベンチは冬季のスケート用で、池の方を向いています。水辺から岸に登るカモたちにとっては、休憩場所としてちょうどいいのでしょうね。
森の中は、エゾハルゼミの声がすっかり聞こえなくなり、静けさが戻ってきました。そのためでしょうか、所々でキビタキのオス(1枚目の写真)やオオルリのオスがさえずっていました。
さて、17日に確認した野鳥は以下の通りです。
オシドリ、カルガモ、キジバト(声)、アオバト(声)、コゲラ、サンショウクイ(声)、カケス、コガラ(声)、ヒガラ(声)、シジュウカラ、ヒヨドリ(声)、ヤブサメ、エナガ(声)、センダイムシクイ(声)、メジロ(声)、キバシリ(声)、ミソサザイ(声)、クロツグミ(声)、キビタキ、オオルリ、イカル(声)、ホオジロ(声)、計22種
葉が茂って見通しが悪いので、声だけで確認した種類が多くなりました。シジュウカラの若鳥が主体となった混群に2度遭遇しましたが、樹冠を次々と移動していく小鳥は、個体数のカウントも1羽1羽を識別することも困難です。何が何羽いたのかちっともカウントできませんでしたが、それぞれ30羽を超す大きな群れだったようです。
ミソサザイの沢に、珍しく目立つ場所でさえずっているヤブサメがいました。「なぜこんな場所で?」と思いながら見ていると、足元の茂みの中から、突然4羽の小鳥が飛び立ちました。ヤブサメの巣立ちビナたちです。
元々、尾羽が短いヤブサメですが、巣立ちビナはさらに尾羽が短いですね。眉斑の色が薄く、くちばしの縁が黄色いところもヒナらしいです。親鳥と思われる成鳥のヤブサメがさえずっていたのは、ヒナたちを引率するためだったのでしょうか? それとも私に対する警戒や、ヒナでなく自分に注意を向かせるための行動だったのでしょうか? オオルリでは、巣やヒナに天敵が近付くと、メスがさえずる行動が知られています。ヤブサメは見た目ではオスメスの区別が付きません。通常、さえずるのはオスなのですが、今回さえずっていたヤブサメは、本当にオスだったのでしょうか? それとも・・・。
大塚