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野鳥調査情報(2019年10月17日)

台風19号の被害の爪痕が生々しい10月17日、毎月恒例の鳥類調査を実施しました。早朝は霧が発生し、樹上にいる野鳥はちっとも模様が見えないシルエットクイズ状態で、種の同定がしにくい悪条件でした。

どんぐり池まで到着すると、大きな鳥が飛び去り、周囲の小鳥たちが一斉に警戒声を発しました。止まった場所に双眼鏡を向けると、タカの仲間のノスリです(1枚目の写真)。どうやら、越冬場所を求めてどんぐり池に集まったヤマアカガエルを狙っているようです。

 

ヤマアカガエル(台風翌日のどんぐり池にて)

 

森の中は台風の強風で、地面に足の踏み場もないほど木の葉や枝が落ちています。その代わり見通しが良くなって、鳥の姿は少し見つけやすくなりました。確認できた野鳥は以下の通りです。

ヤマドリ、アオバト(声)、アオサギ、ノスリ、コゲラ、アカゲラ、アオゲラ、モズ、カケス、コガラ、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ(声)、ウグイス(声)、エナガ、メジロ、ゴジュウカラ(声)、キバシリ(声)、クロツグミ(声)、マミチャジナイ、ツグミ(声)、キビタキ、アトリ、マヒワ、イカル(声)、ホオジロ、計27種類

冬鳥のツグミ、アトリ、マヒワを今シーズン初めて確認しました。そして旅鳥のマミチャジナイ。一方で夏鳥のクロツグミやキビタキ、漂鳥のメジロやウグイスはまだ滞在しています。そのためバードウォッチングのベストシーズンである5月に次ぐ確認種類数となりました。

 

モズ

 

アカゲラ休憩所前の草地では、ホオジロたちが「チチチッ」と地鳴きで鳴き交わして賑やかでした。その時、突如「ギョン!」と大きな声を発し、直線的な飛翔で枝先に舞い降りたのが、写真のモズです。このままここに、冬の縄張りを構えるのでしょうか?

 

アオサギ

 

軽井沢野鳥の森に隣接して流れる千曲川の支流「湯川」は、台風以来増水したままです。ミソサザイの沢が合流する地点で、アオサギが獲物を待っていました。私の姿に気付いて飛び上がり、枯枝に止まってこちらの様子を伺っています。きっと増水した湯川から、避難のために沢に遡上するイワナを狙っていたのでしょう。さすがプロの漁師。状況に応じた臨機応変さには、感心させられます。

大塚

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