野鳥調査情報(2019年12月16日)
12月16日の朝、恒例の鳥類調査を実施しました。天気は快晴。西の空には大きな月が見えました。おそらく放射冷却現象で冷え込んだのでしょう。歩き始めた時の気温は−6℃でした。
確認された野鳥は以下の通りです。
コゲラ、アカゲラ、アオゲラ、カケス、コガラ、ヤマガラ、ヒガラ(声)、シジュウカラ、ヒヨドリ、ゴジュウカラ、キバシリ、ミソサザイ(声)、ツグミ、ジョウビタキ、カワラヒワ(声)、マヒワ(声)、ベニマシコ(声)、イカル、ホオジロ、計19種類
冷え込みのせいか、朝はあまり野鳥の気配がありませんでした。決まったルートをゆっくり歩きながら声を聞き取り、姿が見えれば確認して姿を数え、種類と羽数を記録用紙に記入し、チャンスがあれば写真を撮る。そんな手順で調査を進めるのですが、あまりに声が少ないのでどんどん歩みが進んでしまい、いつもより30分ほど早く終了してしまいました。
カウントした個体数も77羽と、今年最低でした。それでもゴジュウカラやキバシリのさえずりが森に響いていたり、森の中ではあまり見かけないジョウビタキに会ったりと、それなりにトピックはありましたよ。そうそう、キビタキ休憩所の近くで、ミソサザイに会いました。ミソサザイは谷底の沢で見ることがほとんどですが、冬には水辺から離れた尾根筋で出会うこともあるのです。
調査結果が寂しかったこともあり、調査中に撮影できたのはこのアオゲラだけでした。キビタキ休憩所への階段を登っていくと、正面の尾根を挟んだ向こう側の木で採餌していました。恐らくアオゲラからは、階段を登ってくる私の上半身しか見えていなかったでしょう。それで油断して逃げなかったのかもしれません。
調査は野鳥の森入り口からどんぐり池、アカゲラ休憩所を通過して東側(鶴溜)の出入り口へ、そして一旦アカゲラ休憩所に戻ってからミソサザイの沢へ、小瀬林道に出たら途中からキビタキ休憩所へ登り、さらに中央の草地に接したT字路まで歩いて終了です。
草地からベニマシコの声がしたので、調査終了後もしばらく待ってみることにしました。草薮から時々ホオジロやジョウビタキが顔を出し、背後の森の中をカラ類の混群が通過していきます(1枚目の写真はその混群にいたコガラ)。メスのベニマシコが何度か姿を見せますが、オスはどこにいるのやら・・・。昼近くになった頃、とうとうオスが近くにやってきました。はじめ草地で草の種子を食べていましたが、オス2羽・メス1羽の小群で林内のムラサキシキブへと飛んでいき、その実をついばみ始めたのです。
夢中になってムラサキシキブの実から種子を取り出している手前のオスに接近。写真を撮ることができました。ベニマシコは種子食の鳥なので、実や種子の皮はくちばしで割って選り分け、口からボロボロこぼしてしまいます。食べカスだらけになったくちばしが、“比較的”綺麗な1枚を掲載しますね。他の写真は、くちばしの形が判らなくなるほどぐちゃぐちゃなのです。
大塚