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カルガモがどんぐり池に飛来する目的とは?

軽井沢野鳥の森の奥で、静かに水を湛える「どんぐり池」。ここは野鳥の水浴び場として作られた小さな人工池で、谷の奥から汲み上げた地下水を流しているため、厳冬期でも全てが凍りつくことはありません。すっかり氷も溶けた今の季節、このとても小さな池に、カルガモの夫婦が頻繁に飛来するようになります。

 

水底の食べ物を探すカルガモ

 

少し離れて様子を眺めていると、カルガモは岸辺の落ち葉の中にくちばしを突っ込んで、「パシャパシャ」と中を探っています。落ち葉の下に潜む水生生物などを探しているようです。

また、水上に静止したままモゾモゾする様子も見られます。水中で足を一所懸命動かしているようです。すると体が持ち上がって、喫水線が普段よりも低い位置になります。

 

いつもより浮いています

 

どうやら体の真下に向かって水流を起こしているようです。おそらく水底の落ち葉や泥をかき混ぜて、獲物となる生き物を追い出しているのではないでしょうか?

そんなことを考えていると、突然カルガモが猛ダッシュ!!水底に頭を突っ込みました。そして上がってきたくちばしには・・・。

 

獲ったど〜!!

 

なんと!ヤマアカガエルのメスを引き揚げました。

残念ながらこのカエルには逃げられてしまったのですが、カエルにとってはまさに九死に一生です。

例年ならあと10日ほどで、ヤマアカガエルの産卵が始まります。繁殖が終わり、カエルたちが池を去って森に散らばる5月初旬まで、カルガモはこの池に通ってくるでしょう。

こんな小さな池でも、生死を賭けた戦いが繰り広げられているのでした。

大塚

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