何人静か?
6月上旬は、晴れて暑い日が何日もありました。軽井沢野鳥の森は、朝からエゾハルゼミの大合唱に包まれ、ろくに野鳥の声が聞こえません。野鳥を探すなら、気温が低くてセミが鳴かない早朝や夕方がオススメです。
そんな初夏の森を、6月8日に巡回しました。咲いているのを確認した植物は、以下の通りです。
草の花:セイヨウタンポポ、ハルジオン、ヒレハリソウ、マムシグサ、ヒメヘビイチゴ、フタリシズカ、クルマムグラ、ヤエムグラ属.sp、サワギク、オニタビラコ、ルリソウ、オオバコ、クサノオウ、ヘビイチゴ、タニギキョウ、ミツバツチグリ、コンロンソウ、ミゾホオズキ(見つけた順)
木の花:コゴメウツギ、トチノキ、ミツバウツギ、マユミ、オニグルミ、フジ、ツリバナ、ハナヒョウタンボク、ハナイカダ、ヤマグワ、クサボケ、ヤブデマリ、クマイチゴ(見つけた順)
春の花はほぼ終わりましたが、まだ咲き残っているルリソウがありました(1枚目の写真)。ルリソウのつぼみはピンク色で、咲くとルリ色になるのですが、花期の後半になるとピンクのまま咲いている花が多くなるように思います。どのような仕組みでルリ色に変化するのでしょうね。
今、森を歩いていて足元に目立つのが、この白い小さな花です。6〜7枚の葉が輪生する「クルマムグラ」。花の直径は2.5mmほどしかありません。
フタリシズカの花も、あちこちで目に付きます。白い花をつけた2本の花序を、静御前とその亡霊が舞っている姿に例えたのだそうです。
でも、時には1本で咲いている株もあります。「ヒトリシズカ」という別種があるのでややこしい。
3本で咲いている株もあります。
ずいぶんにぎやかそうです・・・。名前は「フタリシズカ」ですが、株によって実に様々なのです。
木の花もいろいろと咲いていますが、特に変わっているのがこのハナイカダ。何と葉の真ん中から花が咲いています。これは雄花で、葉と同じ緑色の小さな花。雌花も同様に葉の上に咲きます。こんな地味な花にどんな虫が来るのでしょう?アリが来ているのを見ることがありますが、雄株と雌株が別々に生えているので、アリに花粉が運べるのか疑問です。でもちゃんと受粉して、夏になれば葉の上に黒い果実が熟します。
大塚