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根も葉もない話

軽井沢野鳥の森は、花の種類が1年でもっとも多い季節を迎えました。8月31日に遊歩道を巡回した際、面白い植物の花を見つけましたよ。白い小さな花が集まって咲いています。この植物の全体像を見るとこんな感じ。

 

ニョロニョロニョロ・・・

 

ニョロニョロと蔓が伸び、そこから花を咲かせています。しかしこの蔓には葉がありません。さらに蔓をたどっていくと・・・。

 

あれっ? 切れてる・・・

 

なんと、蔓の根元が枯れて、地面に繋がっていないのです!

この植物はその名も「ネナシカズラ(根無蔓)」。よく見ると、他の草に巻きついている部分が少し太くなっていますね。ここから宿主となる植物の中に寄生根を伸ばし、水や養分を吸い取って生きているのだそうです。寄生植物なので、自分で光合成をする必要はありません。だから葉も無くしてしまったのです。

ところでこのネナシカズラ。昨年も同じ場所で目にしました。しかし「根が無い」のですから、地下茎や球根が冬を越して春にまた生えてくる・・・訳はありませんよね。毎年そこで種子を落として、同じ場所からまた生えてくるのでしょうか?・・・ちょっと気になります。

 

最後に、31日に花が咲いているのを確認した植物は以下の通りです。

草の花:ツユクサ、クルマバナ、ナンテンハギ、トネアザミ、ハナタデ、キバナアキギリ、ヤマハッカ、ゲンノショウコ、ユウガギク、タニソバ、ミズヒキ、キツリフネ、ハエドクソウ、シシウド、ノブキ、ダイコンソウ、キツネノボタン、キンミズヒキ、ウマノミツバ、イヌトウバナ、ミゾソバ、シロヨメナ、ツリフネソウ、ミヤマタニソバ、ヌスビトハギ、キオン、エゾハタザオ、ネナシカズラ、オオブタクサ、ミズタマソウ、サラシナショウマ、ヤマウド、フシグロセンノウ、ハンゴンソウ、イタドリ、ヒヨドリバナ、クサコアカソ、アオミズ、クサボタン、ヤマゼリ、ノコンギク、シラネセンキュウ、メマツヨイグサ、ススキ、ゴマナ、チヂミザサ、ミヤマヤブタバコ、オミナエシ、ホソバガンクビソウ、アキノキリンソウ、シラヤマギク、イヌタデ、オトコエシ、ヤマニガナ、ミツバフウロ、ヒメジョオン、ハキダメギク、ムラサキツメクサ(見つけた順)

木の花:ヤマハギ、タラノキ

秋の花がずいぶん増えてきました。

大塚

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