野鳥調査情報「2021年11月23日」
紅葉が遅れ気味だった「軽井沢野鳥の森」も、すっかり木々が葉を落として、冬枯れの景色となりました。前日に寒冷前線が通過した雨上がりの11月23日、晴れて西寄りの強い風が吹く中、毎月恒例の鳥類調査を実施しました。確認した野鳥は以下の通りです。
コゲラ(声)、アカゲラ、カケス(声)、ハシブトガラス(声)、コガラ、ヒガラ、シジュウカラ、エナガ、ゴジュウカラ(声)、キバシリ(声)、ミソサザイ(声)、カワガラス、ツグミ(声)、ルリビタキ、アトリ、カワラヒワ、ベニマシコ(声)、ウソ(声)、イカル、ホオジロ、計20種
遊歩道を歩いていると、時折ツグミの「キョキョッ」という声が響いてきます。アトリが飛びながら出す「キョ キョ キョ」という声も、高い空から降ってきます。草地の藪からは、ベニマシコの「フィッ・ポッ」という声も聞こえます。「フィー」と消え入るような、でもよく響くのはウソの声です。
頭上から「ヒョロヒョロヒョロヒョロ…」と、尻下がりな声が聞こえてきました。カラマツの梢で2羽の小鳥が追い合いをしています。ルリビタキです。双眼鏡で姿を追うと、2羽とも茶色い姿をしていました。「ヒョロヒョロ…」はオスが主に春の繁殖期に出すさえずりです。ルリビタキのオスは、体が青くなるのに数年かかると言われています。きっと若いオス同士が、冬の間に食べ物を確保するためのなわばりを争っているのでしょう。通常、冬のなわばり争いは、オスもメスも出す「ヒッ・ヒッ・ヒッ・グググッ」という声でおこなわれるのですが、ちょっとテンションが上がっちゃったのでしょうか?
一方で、すでに春に備えてさえずり始めた鳥もいました。カワガラスとキバシリです。彼らは春の早い時期から繁殖するので、もう準備を始めているようです。
大塚