ピッキオとSDGs
最近になり、様々なメディアで頻繁に取り上げられる「SDGs」という言葉。
何度か耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月に国際連合サミットで採択された国際目標です。この目標は、地球上の「誰一人取り残さない」ことをスローガンに、17の目標・169のターゲットから構成されており、これらの目標を達成することによって2030年までに持続可能でよりよい世界を創ることを目的としています。
ピッキオは、長野県軽井沢町で1992年に誕生して以来、森と森に暮らす動植物を未来に残していくために、試行錯誤を続けてきました。森を壊すことなく、森の価値を高め、そこに経済的な価値が生まれることによってはじめて持続的に森を守っていくことが出来る。この様な考えから、ピッキオのネイチャーツアー事業は生まれました。長野県軽井沢にて始まったネイチャーツアー事業は2019年には北海道知床半島に事業所を構え、人々に森の生き物と出会う楽しさ、自然のシステムのおもしろさや不思議さを紐解いていく楽しさを伝え続けています。又、近年では、未来の社会の担い手である子供たちを対象とした環境教育事業にも力を入れています。
同時に、1998年からは人とクマが共に暮らせる社会づくりを目指すツキノワグマ保護管理事業を始めました。軽井沢町と協力しながら保護管理活動を続け、人とクマとの軋轢の解消に大きく貢献しています。ピッキオの高い保護管理技術は国内のみならず海外からも高く評価されるものとなり、現在も新たな技術を取り入れながら活動を続けています。
私達は、人々に森の価値を伝えながら森の経済的価値を上げると共に、豊かな生態系の象徴とも言われるツキノワグマの保護・管理を行うことで森と森に住む生き物達を守ることに約30年間本気で取り組んできました。
SDGsが掲げる「誰一人取り残さない」というスローガン。
世界中で今叫ばれている地球環境の悪化が飢餓や貧困を生み、特に発展途上国の人々に深刻な影響を及ぼしている、この現状を何とかしなければならないと、掲げられた言葉です。
森を守り、持続的に利用することは地球温暖化を始めとする地球環境の悪化を食い止めるだけでなく、発展途上国の人々の生活を守ることにつながります。
私たちは、豊かな森を未来へ残し、人と野生動物が共存できる社会、そして「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて、これまで行ってきた取り組みをさらに加速していきたいと考えています。