タマが9歳の誕生日(3月25日)を迎えた直後、休日の穏やかな昼下がりにお昼寝をしているタマのお腹を擦っていたところ、彼女の下腹部の乳房に小さなしこりが2つできているのを見つけました。
「まさか、乳腺腫瘍では…」。その数日後(4月7日)、かかりつけの動物病院を受診したところ、やはりそうでした。
乳腺腫瘍は避妊していないメスでは高確率で発生し、そのうち約50%が悪性のガンと言われています。発見が遅いと死に至り、開腹し切除しても転移することもしばしばあります。また、たとえ良性でもどんどん肥大し、腫瘍が破裂することもあります。
このままシーズンに入るわけにも行きません。
万が一悪性の場合、命にも関わります。
よって、手術をお願いすることにし、病院と調整をした結果、もっとも早く手術を受けられる日が4月19日でしたので、その日に予約を入れました。
そして、4月19日の腫瘍の摘出手術も無事終わりました。
迎えに行くと、かなり疲れた様子でした。
よくがんばりました。
(写真) 手術直後のタマ
実は動物病院で手術を受けた4月19日は、ブレットを失った命日でした。
そして、なんと年齢までまったく同じ9歳でした。
(写真) 亡くなる前日(2013年4月18日)のブレットと
ブレットは、2004年に米国のWind River Bear Institute(以下、WRBI)から譲り受けた、私にとって初めてのカレリアン・ベアドッグ。彼は急性骨髄性白血病で亡くなりましたが、亡くなる寸前までその生涯のすべてを人と熊の共存のために捧げてくれました。
タマは、ブレットの跡を継ぎ2015年に米国のWRBIから譲り受けて以来、クマ対策現場での活躍はもちろん、日本で初めてベアドッグの繁殖にも成功し、次世代のベアドッグを残すという大仕事もしてくれました。
4月29日、抜糸と切除した腫瘍の検査結果を聞くために、かかりつけの動物病院に行きました。手術のタイミングがあまりにも運命的だったせいもあり、再びパートナーを病で失うのではないかと心配でたまらなくなりました。
結果は「良性」でした。
ひとまず本当に安堵しました。
検査結果が出るまでの10日間、彼女を看病しながら、彼女の回復と、良性であることを祈りながら過ごしていました。
(写真) 手術直後、自宅にて。あまりに疲れたのか帰宅した途端、床に横たわり寝始めた。
今回、早期で腫瘍が見つかり、手術後の傷の回復も良好で、検査結果も良性という、すべてが上手くいった気がします。
(写真) 抜糸後、娘のレラ(右)と自宅ドッグランにて
何となくブレットが助けてくれたような気がします。
ブレット、いつも見守っていてくれてありがとう。
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動物病院の先生、看護師の皆さまもありがとうございました。
すでにクマたちも冬ごもりから覚めて動き出しています。タマも何とか対策シーズンに間に合いました。これから約半年間、ベアドッグたちの忙しい日々が続きます。
彼らが、少しでも長く活躍できるよう、そして長生きできるようにしっかりケアしていきたいと思います。
田中