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野鳥調査情報(2023年5月18日)

今年の軽井沢野鳥の森は植物の芽吹きが早く、もうすっかり若葉に包まれています。森で最も高い位置に枝を広げる木々たちも、カラマツやナラ類、ミズキなどがすっかり葉を広げ、残すハルニレやクリも芽吹いてきました。それより低いカエデ類やマユミ、ツリバナ、さらに低く人の目線あたりに枝を広げるアブラチャンやミツバウツギたちはとっくに葉を広げていて、小鳥たちの姿を覆い隠しています。そしてついに、エゾハルゼミの声も聞こえ始めました。バードウォッチングのベストシーズンは、パッとしないまま過ぎようとしています。まだハルニレやクリが芽吹きかけだった5月18日、毎月恒例の鳥類調査を実施しました。確認できた野鳥は以下の通りです。

 

カルガモ、キジバト(声)、アオサギ、ツツドリ(声)、コゲラ(声)、アカゲラ、アオゲラ(声)、サンショウクイ、コガラ(声)、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス(声)、ヤブサメ(声)、センダイムシクイ(声)、メジロ、ゴジュウカラ、キバシリ(声)、ミソサザイ、クロツグミ、アカハラ、コルリ、コサメビタキ、キビタキ、オオルリ、カワラヒワ(声)、イカル(声)、ホオジロ(声)、計29種類

 

声のみでの確認が多く、姿の確認が少なくなりました。ヒガラやセンダイムシクイのさえずりが、いたるところから降り注いできます。そしてセンダイムシクイに托卵しようと狙っている、ツツドリのくぐもった声も聞こえます。キビタキも声のする場所が増えたようですが、オオルリやコルリのさえずりはあまり聞こえませんでした。コサメビタキは抱卵が始まったようで、何ヵ所か、巣に座るメスにオスが給餌する様子が観察できました。

 

ミソサザイ休憩所の近くでは、久しぶりにアカハラの姿を確認できました。20年ほど前までは、遊歩道を歩く姿を頻繁に見たのですが、今ではすっかり少なくなってしまいました。ミソサザイたちは健在で、沢を歩くたびに写真を撮らせてくれます。この日も沢の流木の先に止まって、長くさえずってくれました(冒頭の写真)。

 

枯枝の先でさえずるコルリ

 

ミソサザイの沢で、遊歩道からすぐ近いカラマツの枯枝でさえずるコルリに出会いました。高い位置だったので、デジタルテレコン併用の1680mm相当でもこの大きさにしか写りません。しかも下から見上げているので青く写らない・・・。今年はあまり撮影に出られなかったこともありますが、夏鳥の写真がろくに撮れませんでした。まだもうちょっと、チャンスがあるでしょうか?

 

大塚

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