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野鳥調査情報(2024年2月27日)

2月の「軽井沢野鳥の森」の鳥類調査は、当初22日を予定していました。しかし当日朝は冷たい雨。それがみるみるうちに凍りつき、木々や電線、そして車もを覆い尽くしていきました。「雨氷」という、軽井沢でもなかなか見られない珍しい気象現象です。ちなみに前回、私がブログで雨氷を記事にしているのは、2010年の3月。なんと14年ぶり?

 

雨氷につつまれたアブラチャンの枝先

 

雨は雪へと変わり、凍りついた木々の枝に積もります。その重みで木々の枝は垂れ下がり、落枝や倒木が相次ぎました。星野エリアを貫く国道146号線も、ハルニレの大木が倒れて、一時通行止めになった程です。しなの鉄道は架線が氷で覆われてしまったため、パンタグラフからの電力供給ができずに運休となりました。美しく幻想的な風景とは裏腹に、人間生活には様々な影響があったのです。

 

そんな訳で、22日の調査は延期しました。調査用紙が雨氷で凍り付いたら記入できないですし、雪と氷の重みで垂れ下がった枝を掻き分けながら歩くのでは、見通しが悪くて野鳥が見つけにくいですからね。仕切り直して27日。朝のうちは雪が降っていましたが、サラサラの乾いた雪だったので問題なしです。木々に積もっていた雪も数日の間にかなり溶け落ちて、森の中も随分歩きやすくなっていました。

 

27日の森。調査途中から雲が晴れ、まだ残る雨氷で枝がキラキラしている

 

そんなこんなで27日に確認された野鳥は、以下の通りです。

トビ、コゲラ、アカゲラ、ハシブトガラス(声)、コガラ、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、エナガ、ゴジュウカラ、キバシリ(声)、ミソサザイ、ツグミ、カヤクグリ、ベニマシコ(声)、イスカ(声)、ウソ、計17種類

地面が雪で、枝先が氷で覆われてしまった森では、野鳥たちは食べ物を探すにも一苦労です。そのためか、あんなにたくさんいたアトリの姿が見つかりません。どこかに移動してしまったようです。

 

ツグミ

 

朝一番に出会ったのはツグミでした。雪が積もっていない沢の水際を歩きながら、食べ物を探しているようでした。沢ではカヤクグリにも会いましたが、すぐに下流へと飛んでいってしまいました。

 

コゲラ

 

枝や幹で食べ物をさがすキツツキ類は、雪の影響を受けにくそうですね。コゲラが枝の付け根から、何かをつまみ出しました。元画像を拡大してみると、小さな虫の幼虫のようでした。

 

コガラ

カラ類の混群も、いつもより近くまでやってきました。食べ物探しに夢中のようです。コガラは枝の下に器用にぶら下りながら、樹皮の隙間を探っていました。

アイキャッチ画像はウソのオス。声だけが遠くから聞こえることが多いのですが、一瞬、目の前のムラサキシキブに止まりました。枝を飛び跳ねながら残った実をついばみ、すぐに飛んでいってしまったので、枝被りの写真しか撮れませんでした。しかもピントはふっくらとしたお腹の手前側に合ってしまい、顔はピンボケ。最近のカメラは鳥の目も検出してピントを合わせてくれるらしいです。うらやましいですね。

大塚

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