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1羽のホオジロとの30分間

先日、軽井沢野鳥の森の遊歩道を巡回した際に、1羽のホオジロに出会いました。場所はどんぐり池。脇の階段を登っていると、私が通り過ぎた背後から飛来した小鳥の気配と「チチチッ」という地鳴きが聞こえました。振り返ると、苔むした倒木の上に1羽のホオジロのメスが止まっていました。

 

ホオジロ♀

 

ホオジロは周囲を警戒しながらも、どんぐり池がある谷底を気にしています。どうやらどんぐり池に降りたいようです。望遠レンズを向けて何枚か写真を撮ると、思った通り、どんぐり池へと降りて行きました。

 

どんぐり池で水浴び

 

岸辺の浅い場所に降り立って、パシャパシャと水浴びを始めました。静かだった水面に水紋が広がります。しばらく水浴びをすると、池の対岸へ飛び去りました。そして草陰から「プルルル」と羽づくろいの音が聞こえます。そこで私も、階段を降りてどんぐり池の側まで戻りました。

 

「プルルル」の瞬間

 

いました。地面に横たわる落枝の上で羽づくろいしています。それが終わると、飛び去るかと思いきや、地面に降りて採食を始めました。次第に私の方へ近づいてきます。低いアングルから撮影したいので、三脚からカメラを降ろし、しゃがみこんで手持ちで撮影しました。

 

落ち葉の上を食べ物を探しながら移動していきます

 

小さな種子のようなものを見つけてくわえています

 

緑色の草の実をついばんでいます

 

ホオジロは私の前をゆっくりと通りすぎて行きます。4kg近いカメラの重さにそろそろ腕が限界を迎えようとしていた頃、しばらく行った先でホオジロは飛び去りました。ちょうど向こうから、犬を連れたご夫婦が歩いてきたのに気付いたのです。その間、約30分。私とホオジロだけの時間が流れていました。

大塚

 

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