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夏が生まれる

先日、軽井沢野鳥の森の遊歩道を巡回した際に、昆虫の写真をいろいろと撮影していましたので紹介しましょう。

 

7月3日のどんぐり池

 

どんぐり池では、日本最大のトンボ、オニヤンマのヤゴが上陸し、トンボへと変身していました。

 

どんぐり池の岸辺て見つけた羽化直後のオニヤンマ

 

オニヤンマはヤゴ(幼虫)が小川などの流れで育つトンボですが、どんぐり池では池から流れ出す水路で産卵し、ヤゴは池まで遡って成長するようです。成虫になるには3〜4年かかるといわれています。

 

まだ体が柔らかく、色も薄くて瑞々しい

 

周囲には他にもいくつもの羽化殻が残されていました。夏休みに入った頃には、流れに沿って飛ぶ姿が見られるようになるでしょう。

 

森ではチョウの姿もいくつか撮影できました。

 

サカハチチョウ(春型)

 

サカハチチョウは年2回、春と夏に出現するチョウで、翅の模様がそれぞれ異なっています。まだ元気に飛び回る春型の個体がいました。

 

ウラゴマダラシジミ

 

シジミチョウの中では大柄なウラゴマダラシジミは、イボタの木で育ち、梅雨時期から夏の初めに見られます。幼虫にはアリが集まるらしいので、いつかその様子を観察してみたいですね。

 

少し翅を開いてくれました

 

ウラゴマダラシジミは翅の表側をなかなか見せてくれませんが、運良く木漏れ日の下で少し開いてくれました。太陽光を受けて胸の飛翔筋の温度を上げる、体温調節のための行動でしょう。水色のグラデーションが美しいです。

 

ミズイロオナガシジミ

 

やはり今の季節だけ現れるミズイロオナガシジミ。後翅の表側に水色っぽい模様があるらしいのですが、まだ翅を開いている姿を見たことがありません。「オナガ」の由来となった尾状突起も先が折れてしまっていました。

 

軽井沢野鳥の森も、最近は午後になってから土砂降りの雨が降る日が多く、梅雨がなかなか明けません。それでも夏の虫たちが次々と姿を見せて、夏が近いことを知らせてくれています。

 

大塚

 

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