野鳥調査情報(2025年7月29日)
「軽井沢野鳥の森」の7月の鳥類調査は、はじめ中旬に予定していましたが、当日朝に雨が降ってしまい、雨音でちっとも野鳥の声が聞き取れなかったので中止しました。その日は日中、雨が止んでから遊歩道の巡回をおこない、鳥類調査は次の巡回予定だった29日に実施しました。
梅雨が明け、軽井沢でさえ30℃前後まで気温が上がる日が続いていますが、朝は20℃を下回ることが多いので、快適に森を歩くことができます。ただ森の中は鬱蒼と葉が茂り、晴れていると木陰はかえって暗く、野鳥の観察や撮影には厳しいです。
そんな中で撮影できたのは、小瀬林道沿いの茂みの中から「ジッ」・「ジッ」と鳴きながら顔を出したソウシチョウだけでした(アイキャッチ画像)。ソウシチョウは元々ペットとして中国から輸入され、逃げ出したり遺棄されて野生化したと考えられています。外来生物法で特定外来生物に指定され、現在では新たに飼育することはできなくなっています。軽井沢野鳥の森では以前から稀に目撃されていましたが、今年は小瀬林道沿いで頻繁に確認されるようになりました。
さて、7月29日の調査で確認できた野鳥は、以下の通りです。
キジバト(声)、アオバト(声)、コゲラ(声)、アカゲラ、アオゲラ、サンショウクイ(声)、コガラ、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ(声)、ウグイス(声)、ヤブサメ、センダイムシクイ(声)、メジロ、ゴジュウカラ、ミソサザイ、クロツグミ(声)、コルリ、コサメビタキ、キビタキ(声)、キセキレイ(声)、ホオジロ、ソウシチョウ、計24種類
久しぶりにコルリがさえずる姿を見つけることができました。残念ながら遠かったので、写真は撮りませんでした。キビタキやクロツグミは地鳴きだけ、センダイムシクイはまだあちこちでさえずっていました。ヤブサメの幼鳥や、アオゲラ、シジュウカラ、コサメビタキの家族にも出会いました。そして気温が上がるにつれ、エゾゼミの「ギー」という鳴き声が増え、野鳥は静かになっていきました。
夏本番となり、小鳥たちの繁殖期はもう終わろうとしています。

コオニユリ
アカゲラ休憩所前の草地で、コオニユリが一株だけ咲いているのを見つけました。この場所は浅間山の眺望と、草地が好きな野鳥のために樹木を刈り払っていて、今はヤマウドやチダケサシの花が多く咲いています。町内の住宅地の庭先では、あちこちでヤマユリやオニユリの花が盛りです。この場所のコオニユリも、もっと増えると良いですね。
大塚