



野鳥調査情報(2025年8月20日)

お盆を過ぎた8月20日、毎月恒例「軽井沢野鳥の森」の鳥類調査を実施しました。
確認した野鳥は以下の通りです。
キジバト(声)、アマツバメ、ハチクマ、コゲラ(声)、アオゲラ(声)、サンショウクイ(声)、ハシブトガラス(声)、コガラ、ヤマガラ、ヒガラ(声)、シジュウカラ、ヒヨドリ(声)、エナガ、センダイムシクイ、メジロ(声)、ゴジュウカラ、キバシリ(声)、オオルリ、ホオジロ、ソウシチョウ(声)、計20種類
野鳥のさえずりはすっかり少なくなりました。オオルリの声が聞こえましたが、「さえずり」というよりは「ぐぜり」です。練習中の若鳥でしょうか? 残念ながら姿は見つけれらませんでした。
時々、カラ類の混群に出会いますが、葉が茂った樹冠を通過していくので、姿がなかなか捉えられません。声である程度種類が判別できるものの、何が何羽いるのかちっともわからない。毎年のことですが、夏の混群は正確なカウントができません。
上空から「ピョー」という声が聞こえました。アカゲラ休憩所前の草地から空を見上げると、高くに猛禽の姿が・・・ハチクマです。今年は野鳥の森から少し離れた事務所からも何度か姿を確認しましたが、もうしばらくしたら南へと渡ってしまうのでしょうね。双眼鏡でハチクマを見ていると、さらに小さな鳥が視界を横切ります。ブーメランのような姿はアマツバメです。かなり高い高度で、肉眼ではほとんど捉えることができませんでした。
そんなこんなで野鳥の写真はまったく撮れず、アイキャッチに使用したのは落ちていたミズナラのどんぐりです。

枝ごと落ちてます
上の写真のように、葉が付いた枝先ごと落ちています。そしてアイキャッチ画像をよく見てください。枝の切断面を見ると、節目から折れたのではなく、枝の途中でまっすぐに切断されています。ムササビなら斜めに切断されていることが多いですね。さらにどんぐりの帽子には、針で刺したような穴が開いています。
実はこれは昆虫の仕業。ハイイロチョッキリというゾウムシの仲間が、どんぐりの中に卵を産み付けて、名前の通り「ちょっきり」と切り落としたのです。卵から孵った幼虫は、どんぐりの中身を食べて成長すると、どんぐりから出て土に潜り、さなぎになります。

割れたどんぐり
割れたどんぐりもあちこちに落ちていました。

中身空っぽ
こちらはムササビが、どんぐりの中身を食べた痕です。ムササビは今の季節、まだ若い緑色のミズナラのどんぐりを割り、中身を食べて殻だけを落とすのです。
ムササビとハイイロチョッキリは、同じ時期にミズナラの若いどんぐりを利用しているのですね。同じ資源を奪い合うライバルということになりますが、大きさが違いすぎる(全長約80cmと約9mm)ので、お互いをライバルとしては認識していないでしょう。
大塚

