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野鳥調査情報(2018年6月12日)と残念な出来事

今朝の軽井沢野鳥の森は深い霧に包まれていましたが、次第に霧が晴れてまぶしい日差しが差し込むようになりました。するとエゾハルゼミが鳴き始めて大合唱に。野鳥たちのかすかな地鳴きは聞き取れません。そんな中で実施した本日の鳥類調査、確認できた野鳥は以下の通りです。

キジバト、ホトトギス(声)、フクロウ(声)、コゲラ(声)、アオゲラ(声)、カケス(声)、ハシブトガラス(声)、コガラ、ヤマガラ、ヒガラ(声)、シジュウカラ、ヒヨドリ(声)、ヤブサメ、センダイムシクイ(声)、ゴジュウカラ、キバシリ(声)、ミソサザイ、クロツグミ(声)、コルリ(声)、キビタキ、オオルリ、ホオジロ(声)、計22種。

声のみの確認が多いこと・・・。そんな中でもキビタキはいい枝に止まって写真を撮らせてくれたのですが、残念ながら林内が暗くてブレてしまいました。

ミソサザイの沢ではヤブサメの家族群に遭遇。四方八方に飛び散ったヒナの1羽を双眼鏡に捉えると、目の後ろにまだ産毛が残る巣立ち雛でした。

そう、夏鳥の仲間もヒナが巣立つ季節を迎えているのですが、先日残念な事件が・・・。5月の連休中に遊歩道のすぐ脇で造巣を始め、大勢の方々に見守られていたコルリの巣ですが、誰かが巣の中を見る(撮影する?)ために、巣の上を覆っていた土や植物を取ってしまったようです。

コルリの巣(本日撮影)

営巣中は巣の下半分しか見えていなかったのですが、巣の上をひさしのように覆っていた地面の一部が無くなり、産座まで丸見えになっています。巣の上には、代わりのつもりでしょうか?申し訳程度にミズナラの落ち葉がワザとらしく乗せてありました。

そしてヒナがどうなったかと言うと・・・。

ヒナの死骸

数日前にスタッフがスマホで撮影した画像です。まだ風切羽が羽軸に包まれたヒナが2羽、頭や背中をかじられて死んでいました。その場に食べ残しがあることから、おそらく哺乳類、イタチかテン、又はネコに襲われたのでしょう。

小鳥のヒナが巣立つ確率は、もちろん高くはありません。しかし巣が丸見えになったことで、捕食される危険性が高まったのは確かでしょう。私たちの見立て通り、誰かが巣を意図的に見えるようにしたのだとしたら、そのたった一人の欲望に駆られた行為が、ヒナの命を奪い、見守ってきた多くの方々の気持ちを踏みにじった事になります。このような行為は絶対にやめていただきたいですし、できることなら二度と野鳥の森に来てほしくありません。

今日も巣の近くでは、コルリのオスがさえずっていました。つがい相手のメスや、他のヒナはどうなったのでしょうか?巣立つにはまだ早いヒナたち。なんとか生き残っていると良いのですが・・・。

大塚

 

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