先日、国設軽井沢野鳥の森にあるミズキの穴が、モフモフしていました。
この穴はずいぶん前からあり、アオゲラがねぐら穴として利用しています。数年前にはゴジュウカラが営巣したこともあり、貴重な自然の樹洞として、長年多くの生き物に利用されてきたようです。そして先日、この穴からモフモフした物体がはみ出しているのを見つけました。
木の下まで行って写真を撮っていると、その気配に気付いて顔をのぞかせましたよ。
ピンク色の団子鼻。そう!ムササビです。
実はしばらく前にも、この穴からムササビが顔を出しているのを見たことがありました。しかしその時はカメラがなく、撮影することができませんでした。しかし顔を引っ込ませた後も、体の一部が穴の奥に見えていて、その存在を確かめられました。どうやら穴が小さく、体を隠しきれないようです。それ以来、このミズキの下を通る時は必ずカメラを携帯していたのですが、ようやくその姿を撮影できたのです。
後日、またこのミズキの下を通った時は、ムササビは不在でした。この穴は、時々しかムササビに利用されていないようです。もしかしたら、夜明け前にムササビが穴に入ろうとやって来て、中で寝ているアオゲラと鉢合わせ・・・なんて事も起きているかもしれませんね。
樹洞はそれを利用する生き物たちにとっては貴重な資源です。アオゲラとムササビとの間で、今まさに樹洞を巡る争いが起きているのかも・・・。
大塚