ACCESS

ムササビが出かける時間を調査しています

「空飛ぶムササビウォッチング」が、今年も3月15日から始まります。その準備として、まず3月4日に故障していた巣箱を修理しました。そして3月に入ってからは、ピッキオのスタッフが交代で、毎晩のようにムササビが巣から出かける様子を観察しています。目的は「観察しやすいムササビが誰か見定める」事にあります。

現在、ピッキオでは12個のムササビ用巣箱をかけています。そのすべてにカメラが仕掛けられていて、中にムササビが寝ているかを確認することができます。ムササビは夜に行動して、日の出前に巣に戻りますから、毎朝どこの巣箱にムササビが帰ってきているか確認し、夕方に再び巣から出かける様子を観察するのです。

 

巣箱の中で丸くなって寝ているムササビ

ここ数日は、決まったいくつかの巣箱でムササビが寝ています。そして調査の結果、そのうちのひとつの巣箱のムササビは、出かける時間がとても遅いことが判りました。このムササビは、ツアーでは観察しない方が良いですね。今回、私が観察した日は、毎回比較的早く出かけ、ツアーでもよく観察するであろうムササビに狙いを定めました。

 

大きなしっぽの下で毛づくろい中

 

巣箱カメラから延びるコードにモニターをつなげ、少し離れた場所から巣箱内を観察します。はじめ横倒しになって丸くなっていたムササビが、しばらくすると動き出しました。丸い背中の上にしっぽがかぶさって見えていますが(上の写真)、しっぽの下では盛んに毛づくろいをしています。お出かけ前の身繕いです。そして突然、巣箱の中で立ち上がりました。

 

背伸びして巣箱の穴から顔を出しています

 

画面の下側が巣箱の出入り口です。巣箱から顔を出している様子(1枚目の写真)を、巣箱カメラで見るとこうなります。ムササビはさらに、巣箱の入り口に登って外に身を乗り出しました。

 

お尻としっぽだけ見えてます

 

これを外から見ていると、こんな状態。

 

過度に警戒されないよう、観察には赤いライトを使用します

 

上半身が完全に巣箱の穴から出ています。右側(ムササビからは左側)をじっと見ていますね。

 

 

そして反対側もチェック。近くに天敵などの危険がないか確認しているのでしょう。

 

 

もちろん真下もチェックします。

 

さぁ出かけましょう

 

この直後、ムササビは巣箱から出て、するすると木を登って行きました。そして見事なジャンプで森の闇に消えて行きましたよ。

 

巣箱は空っぽ

 

調査では、滑空した方向やその後の移動ルートも記録します。移動ルートは日々変わりますが、巣箱によっていくつか決まったルートがあるので、それを知っておくことも、ツアーに役立つのです。ツアー開始は15日から。「まだムササビを見たことがない!」という方は是非ご参加ください。もちろんリピーターも大歓迎です。ムササビの滑空は、何度見ても感動しますよ!

 

「空飛ぶムササビウォッチング」の詳細はこちら

 

大塚

 

~ピッキオの軽井沢自然体験アクティビティ~

ピッキオは軽井沢にて自然体験アクティビティをご提案しています。1992年の設立以降、長野県軽井沢町を拠点に「ツキノワグマ保護管理」と「ネイチャーツアー」を行ってきました。設立以来培ってきた20年以上のガイド技術と野生動物の専門的な知識を元に皆様を不思議と魅力にあふれた生き物達の世界へといざないます。軽井沢にお越しの際には是非一度ご体験下さい。

あなたのご支援が必要です。野生のクマを未来へ。あなたの力を私たちに貸してください。あなたのご支援が必要です。野生のクマを未来へ。あなたの力を私たちに貸してください。