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人気の夏鳥ベスト3

今年のゴールデンウィークは10連休。前半は天候が不順でしたが、後半は持ち直しそうです。さて、軽井沢野鳥の森は、バードウォッチングのベストシーズンを迎え、毎日たくさんの方々が探鳥に訪れています。特に人気なのが、春になって東南アジアから渡ってきた夏鳥たち。中でもオスが美しい姿をした「オオルリ」「キビタキ」「コルリ」の3種類でしょう。

 

オオルリ♂

連休直前、4月26日に撮影したオオルリです。コバルトブルーの背中が美しいオオルリですが、実は青く見るのが難しい・・・。梢でさえずる姿を見上げても、白いお腹と黒い顔しか見えません。背中を向けても黒っぽく見えてしまいます。実は彼らの青さは「構造色」。光の当たり具合によって、見え方が変わるのです。もっとも美しく見えるのは、順光で見下ろした時。野鳥の森では、地面に虫を捕りに降りてきた時や、水浴びの時がチャンスです。オオルリを狙うカメラマンの方々は、このオオルリが舞い降りてくるのをひたすらに待ちます。この写真では、やや見上げた角度ですが、曇天の空を通して光が拡散していたので、ちゃんと青く写ってくれました。

 

キビタキ♂

喉元から胸にかけて、半熟卵の黄身のようなグラデーションが美しいキビタキも、人気のある夏鳥です。軽井沢にはたくさん渡ってくる夏鳥で、別荘地はもちろん、住宅地でも木が茂った空地があると、ちゃっかり「なわばり」を張ってさえずっています。なわばりの境界線では、オス同士の激しい争いが発生し、「ブブブブッ」という特有の声で威嚇しながら、にらみ合いや追いかけ合いをする姿が観察できます。

 

コルリ♂

そして筆者一押しが、1枚目でも紹介しているコルリです。同じように青いオオルリとは、喉が白いこと、そして足が長いことで区別できます。樹上でさえずっていると、オオルリ同様白いお腹ばかりが見え、背中の青も美しく見えません。しかも普段は地面を歩き回って虫を探しているので、下草に遮られて見つけることが困難です。しかし野鳥の森では、渡ってきた直後に限り、頻繁に沢に現れるのです。今回の2枚の写真は28日に撮影したのですが、この時は虫を探しながら沢に沿ってどんどん近づいてきて、私の2mほど横を通り過ぎて行きました。時期が限られているとは言え、これだけコルリをじっくり観察できる場所は、なかなかないのではないでしょうか?

これらの美しい姿は、全てオスの特徴です。メスは3種類とも、同じようなベージュ色をして目立ちません。オスの美しさは、なわばりやメスを獲得するために進化したものなのです。5月に入り、メスたちの姿も目立つようになってきました。彼女たちは、一足早く到着してなわばりを構えたオスの元を訪れ、結婚相手を選びます。そして森が新緑で覆われる頃、巣の中では新しい命が誕生するのです。

ピッキオでは、朝5時出発の「早朝バードウォッチング」を開催中です(5月20日まで)。毎朝20〜30種類の野鳥の声や姿を楽しめますよ。ちょっと早起きして、これらの美しい夏鳥との出会いに挑戦してみませんか?

大塚

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