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野鳥調査情報(2023年4月24日)

今年の春は、季節の進みがとても早いです。軽井沢野鳥の森では、通常ゴールデンウィークに満開になるオオヤマザクラがすでに散ってしまい、続いて咲くヤマザクラやアオナシも散り始め、今はカスミザクラが見頃をむかえています。アブラチャンやミツバウツギといった低木が芽吹き、森の中はどんどん見通しが効かなくなっています。トップ画像のヤブサメの写真を見ても、低木の茂り具合が判るかと思います。

そんな4月24日、恒例の鳥類調査を実施しました。確認できた野鳥は以下の通りです。
カルガモ、キジバト(声)、コゲラ、アカゲラ、アオゲラ(声)、サンショウクイ(声)、モズ、ハシブトガラス、コガラ、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス(声)、ヤブサメ、エナガ、センダイムシクイ(声)、メジロ(声)、ゴジュウカラ、ミソサザイ、コサメビタキ、オオルリ(声)、カワラヒワ(声)、イカル、ホオジロ(声)、アオジ、計26種類

キビタキやクロツグミなどは早朝にさえずってすぐに鳴き止んでしまったようで、調査時には一言もさえずりませんでした。まだ渡来した数が少なくて、それほどなわばり宣言を頑張らなくて良いのかもしれませんね。一方でセンダイムシクイやヤブサメ、カラ類、ミソサザイなどは盛んにさえずっていましたよ。

 

ミソサザイの沢では、3羽のミソサザイがさえずっていました

 

エナガのペアにあちらこちらで出会いました。クワコ(蛾)のまゆから絹糸を引っ張っていたり、羽毛を拾い集めていたりと、巣の材料を探しているものもいれば、尾羽が曲がったエナガにも出会いました。エナガは袋状の巣に羽毛を詰め込んだ中に潜り込んで抱卵するのですが、そのうち抱卵しているメスの尾羽に寝癖がついてしまうのです。つまり早いペアは、もう卵を温め始めているということですね。

 

羽毛を拾い集めるエナガ

 

調査終了後、オオルリが低い場所に降りてきていました。時々地面に降りては、何かをついばんで枝に戻ります。この日は気温が低かったので、地面にいる虫くらいしか見つけられなかったのでしょうね。季節が進み、飛ぶ虫や木の葉に付く虫が多くなると、あまり地面に降りてくれなくなります。

 

低い場所に舞い降りたオオルリ♂:ケラ池周辺のなわばり主

 

ちなみに、ピッキオが確認した今年の夏鳥の初認は以下の通りです。

4月5日:メジロ(漂鳥)

4月6日:ウグイス(漂鳥)

4月11日:クロツグミ、コマドリ(通過)

4月15日:ヤブサメ

4月16日:オオルリ、コサメビタキ

4月19日:センダイムシクイ

4月20日:キビタキ、サンショウクイ

4月24日:コルリ、アオジ(漂鳥)

まだ来ていない常連メンバーは、ノジコとカッコウ類です。でも植物の開花の早さと比較すると、野鳥の渡来はあまり例年と変わらないのですね。

 

ピッキオでは今年も、4月23日から「早朝バードウォッチング」が始まりました。早朝の5時から軽井沢野鳥の森をご案内しますよ。最もバードウォッチングに適したシーズンの森を、最も野鳥が活発な時間帯に歩いてみませんか?

 

大塚

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