まだまだ野鳥を愉しむ2つのアクティビティ
ゴールデンウィークが終わりました。今年もたくさんの方々が、夏鳥の姿を求めて「軽井沢野鳥の森」にいらっしゃいました。私もゴールデンウィーク前半は「早朝バードウォッチング」を担当したので、夕方、業務が終わってもまだ明るい!・・・と、野鳥の撮影にでかけましたよ。
ピッキオが「早朝バードウォッチング」を開催している通り、早朝は野鳥観察に最適な時間帯です。さえずっている野鳥も多く、行動も活発で、時にディスプレイや交尾の場面に出くわすこともあります。また、巣作りのための巣材を集める様子も、朝に見られることが多いですね。
陽が高くなるにつれて、野鳥の声や姿は目立たなくなっていきます。しかし夕方になると、再び野鳥の活動が活発になります。暗くなるギリギリまでさえずるオスたちもいますし、ねぐら入りの前に食事をしたり、水浴びをしたり、低い場所に降りてくる機会も多くなるのです。
というわけで、ピッキオからどんぐり池までのルートを、カメラを担いでゆっくり歩きます。どんぐり池に到着し、しばらく待っていると、シジュウカラがすぐ近くの地面にやってきて、エサを探しはじめました。何かを見つけて枝に飛び乗り、食べ始めたのでカメラを向けてみます。
左脚で何かを掴み、くちばしでつついては周囲を見渡して警戒します。写真をモニター上で拡大してみると、どうやら食べられているのはウスバシロチョウの幼虫のようです。ウスバシロチョウの幼虫はムラサキケマンを食草としています。ムラサキケマンは毒草なので、ウスバシロチョウにも毒が蓄積されているのではないかと思うのですが、不味くないのでしょうか?
夕方のどんぐり池には、水浴びのために野鳥が降りてきます。カラ類やメジロは私を気にせず水浴びしていきますが、クロツグミのメスは私に気付いて飛び去ってしまいました。
暗くなってきたのでルートを引き返すと、オオルリが低い場所まで降りてさえずっていましたよ。
谷底はすでに日陰となり、周囲もかなり暗くなってしまったため、背中の瑠璃色もちょっとくすんだ感じです。シャッタースピードも1/80秒まで遅くなってしまったので、さえずる口元が少しブレてしまいました。
翌日も夕方に、軽井沢野鳥の森に入りました。どんぐり池までは登らずに、森に入ってすぐのポイントで出待ちです。対岸から小さな流れが合流する場所で、水浴びに訪れる野鳥を狙います。沢の奥は倒木や上に覆い被さる枝が多く、姿を隠しながら水浴びをするには良い場所です。そこから手前に出てくる野鳥を狙います。
このキビタキのオスは、何度も姿を現してくれました。沢のまわりを巡回しては、虫を探しているようでした。
メジロは群れで降りてきて、にぎやかに喧嘩しながら順番に水浴びをしていきます。動きが早くてなかなかカメラに収まりませんでした。
実は、この数日で最も撮影したかったのはコルリでした。コルリはこれから木々の葉が茂ると、撮影が一段と難しくなるからです。しかしどうも今年はコルリ運がないらしく、撮影チャンスは一度しかやってきませんでした。しかもコルリの特徴である、すらりとした脚が見えない写真・・・(アイキャッチ画像)。今シーズンはこのまま終わってしまうのか?
「軽井沢野鳥の森」では、森の天井に枝を広げる高木が芽吹き始めています。完全に天井が木の葉で覆われ、閉じられてしまうまでが野鳥観察の好機です。「早朝バードウォッチング」の開催は5月20日まで。また5月10日からの金土日曜日には、夕暮れの森で野鳥のさえずりに耳を傾ける「黄昏の春の森さえずりコンサート」を実施します。「軽井沢野鳥の森」で野鳥を愉しむ二つのアクティビティ。是非、ご参加をご検討ください。
大塚