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野鳥調査情報(2025年4月21日)

軽井沢野鳥の森に、ついに夏鳥が到着しはじめました。そんな4月21日、恒例の鳥類調査を実施しました。夏鳥は何種類確認されるでしょうか? 結果は以下の通りです。

 

キジ(声)、コゲラ、アオゲラ(声)、サンショウクイ、カケス(声)、ハシボソガラス、ハシブトガラス、コガラ、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ(声)、ウグイス、ヤブサメ(声)、エナガ、センダイムシクイ、メジロ、ゴジュウカラ(声)、ミソサザイ、カワガラス、クロツグミ(声)、コサメビタキ、キビタキ、オオルリ、キセキレイ、イカル(声)、ホオジロ、ソウシチョウ、計28種類

 

サンショウクイ、ヤブサメ、センダイムシクイ、クロツグミ、コサメビタキ、キビタキ、オオルリの7種類が、南の国から渡ってきた夏鳥です。ウグイス、メジロは低地から移動してくる漂鳥ですね。今年は冬鳥が寂しかったので、森の中が急に賑やかになりました。

 

アカゲラ休憩所前の草地で、めずらしくキジの「ケンケーン」という声が響いていました。その時は藪の向こうで姿が見えなかったのですが、夕方に再訪すると、ちょうど遊歩道に出てきていました。

 

キジ♂

 

周囲の別荘地では時々見かけるキジですが、野鳥の森ではあまり出会いません。野鳥の森は、どちらかというとヤマドリの住処です。たまたまこの草地を見つけて、住み着いたのでしょうか? ここは浅間山の眺望の維持と、ベニマシコやホオジロのような草地が好きな野鳥のために刈り払いを続けています。モズやフクロウがやってきたり、ノウサギの食痕が残されてもいます。明るい環境を好むキジも、ここが気に入ったのでしょう。でも周囲の別荘地からは離れているし、メス来るのかなぁ〜?

 

木屑を口いっぱいにくわえて巣穴から出るコガラ

 

何ヶ所かで、コガラが穴掘りをしていました。まるでキツツキのように、自分で枯木に穴を掘って子育て用の巣を作ります。夫婦交代で穴に潜り込んでは、掘った木屑をくわえて飛び出します。少し離れた場所から眺めていると、こちらのことは気にせず、せっせと穴掘りを続けていました。

 

木屑をくわえたまま飛んで行きます

 

キツツキは巣穴を掘る際、穴から顔だけ出して口にくわえた木屑を放り投げますが、コガラはいちいち遠くまで運んで捨てていました。そこまでする必要はあるのでしょうか? そしてこの木、ちょっと細すぎやしませんか? 私は今まで、コガラが掘った巣穴の場所で折れた枯枝を何度も見ています。ここもかなり心配ですね。子育て中に折れなければ良いのですが・・・。

 

ミソサザイ

 

ミソサザイの沢では、相変わらずミソサザイのさえずりがにぎやかです。低い場所でさえずるミソサザイは写真に撮りやすく、カメラマンたちには大人気です。私自身、ミソサザイの写真は大量にストックがあります。

 

小瀬林道では、茂みの中をせわしなく動く2羽の小鳥を見つけました。「何だろう?」とレンズを向けると、外来種のソウシチョウでした。

 

ソウシチョウ

 

なかなかじっとしてくれないので、ピントがしっかり合ってキャッチライトが入ったのは、枝被りのシーンだけでした。以前から時々目撃されていたソウシチョウですが、昨年からさえずりも聞くようになり、小瀬林道でよく見かけるようになりました。でも冬の間は出会わなかったので、もしかするとメジロやウグイスのように、春になると低地から移動してくるのかもしれません。

 

さて、朝の調査時には高い場所でさえずっていたオオルリですが、夕方に湯川に降りて来ていました。川面から羽化する水生昆虫をねらっているのでしょう。道路から見下ろすと、見事に青く輝いて見えます。

 

オオルリ(このコマは結構トリミングしています)

 

この後、小声でさえずりながら移動し、目の高さの枝に止まりましたよ。枝被りしない場所を求めてそっと移動します。その距離、約6メートル! その時の写真が今回のアイキャッチ画像です。こんなチャンスはなかなかありません。

 

ところでつい先日、ミソサザイ休憩所のすぐ前で、大きな倒木がありました。大きすぎてちょっとシロウトでは処理できないので、管轄する環境省に処理をお願いしています。でもゴールデンウィークには間に合いそうにないので、散策される方はしばらくの間、またいで通行するようにお願いします。

 

ミソサザイ休憩所前の倒木

大塚

 

この時期おすすめのネイチャーツアーが「早朝バードウォッチング」。今年は4月25日〜5月19日の開催です。他にもおすすめの春のアクティビティについてはこちらから。

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