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ABOUT PICCHIOツキノワグマ保護管理

人とクマとの
共存をめざして

「人の安全を守ること」と「野生のクマを絶滅させないこと」。ピッキオは、この両立をめざしています。人とクマが適度な距離を保ちながら共に暮らす方法を模索し、実践することで、自然との付き合い方のモデルを発信します。

ベアドッグで、クマを傷つけずに人を守る

ベアドッグは、クマの匂いや気配を察知する特別な訓練を受けた犬です。大きな声で吠えたて、クマを森の奥に追い払うことができます。ピッキオは、2004年にアメリカのベアドッグ育成機関Wind River Bear Instituteから、ベアドッグを日本で初めて導入。軽井沢の住宅地でのクマの目撃件数は、最多だった2006年の36件に対し、2016年は9件まで減少しました。ベアドッグが目撃件数減少の一翼を担っています。

ベアドッグの仕事

ベアドッグの仕事1追い払い

ベアドッグの最も重要な仕事です。大きな声で吠えて、人の居住エリア近くにいるクマを森の奥に追い払います。クマは学習能力が高いため、追い払いを繰り返すうちに「いてはいけない場所」を理解するようになります。ベアドッグはクマに襲いかかることはせず、一定の距離を保つことが得意なので、クマも犬も傷つかずに済みます。クマの活動期である初夏から秋に、深夜から早朝にかけて行っています。

ベアドッグの仕事2移動経路の特定

ベアドッグは、クマの匂いに反応するように訓練されています。住民の方などからの通報を受け、出没現場に駆け付けた際、既にクマの姿が見えなくなっても、匂いでクマの移動経路を特定し、付近の安全を確認すことができます。移動経路が分かれば、今後の侵入を防ぐことに役立ちます。

ベアドッグの仕事3スタッフの安全確保

電波発信器をつけていないクマが藪に潜んでいて見えない場合でも、匂いや音で察知してクマの存在を知らせてくれます。夜間を含め、スタッフは安全に活動することができます。

ベアドッグの仕事4人とクマの親善大使

ピッキオでは、クマの生態や被害を避けるための方法を学ぶ出張講座を行っています。ベアドッグはこのような場に同席し、人とクマの共存を呼びかける親善大使の役割を担っています。

歴代のベアドッグ

2004年に初代のブレット(♂)を導入しました(2013年に急性骨髄性白血病で死亡)。2015年10月からは、タマ(♀)とナヌック(♂)のきょうだい犬2頭が活躍しています。2017年7月には「ベアドッグ繁殖プロジェクト」をスタート。順調に進めば、2019年夏に、タマの子供がベアドッグとしてデビューする予定です。

クマの個性を見極め、
駆除に頼らず被害を防ぐ

クマは1頭1頭の個性が強い動物です。行動範囲や行動パターンがそれぞれに異なり、警戒心が強くめったに目撃されないものがいる一方で、たびたび目撃されるものもいます。ピッキオは、クマを捕獲して電波発信器を装着し、行動を追跡。被害を出す可能性があるクマを特定して、追い払いなどの対策に活かしています。

手順1電波発信器の装着

罠で捕獲したクマに麻酔をかけ、首輪型の電波発信器を取りつけます。同時に、クマの身長や体重などを測定したり、DNA解析のための毛根を採取したりします。

手順2学習放獣

電波発信器を装着したクマを森に戻します。人やベアドッグの大声、ゴム弾などで威嚇しながら放獣することで「人や犬に近づくと怖い」とクマに覚えさせます。

手順3行動追跡

軽井沢町内を移動しながら、電波を受信してクマの位置を確認します。この結果をもとに、追い払いの対象となるクマを決定します。

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